光熱費はいくら下がる?断熱等級6と等級4の電気代を比較|愛媛の注文住宅
2026.09.06
「断熱等級6にすると、光熱費って実際どれくらい下がるんですか?」——お見積りをご覧になったお客様から、いちばん多くいただく質問のひとつです。性能を上げると建築費は上がる。だからこそ「毎月いくら得をするのか」を知りたくなるのは、とても自然なことだと思います。
この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、断熱等級6と等級4で光熱費がどう違うのかを、国の基準と統計をもとに正直に試算します。ネット上でよく見かける「3割下がる」という説明の落とし穴にも触れます。
国の基準では、断熱等級6は等級4に比べて暖冷房にかかるエネルギーが概ね30%減る水準として設定されています。ただし減るのは「暖冷房のぶん」だけ。家庭のエネルギーのうち暖冷房は約27.5%なので、光熱費全体では1割弱の削減が一つの目安です。
「光熱費が3割下がる」ではありません。そのかわり等級6には、同じ光熱費のまま家じゅうの寒暖差を小さくできるという、金額の表に出てこない価値があります。
01断熱等級6で「何が」3割減るのか
まず、いちばん誤解されやすいところから整理します。断熱等性能等級6は、住宅性能表示制度で定められた上位等級で、愛媛の主なエリア(地域区分5〜7)ではUA値0.46以下が基準です。等級の意味そのものは断熱等級6とは?UA値0.46が暮らしをどう変えるかで詳しく解説しています。
この等級6・等級7という水準は、国土交通省の資料によると「暖冷房にかかる一次エネルギー消費量の削減率」を目安に設定されました。等級6は省エネ基準(=等級4相当)から概ね30%削減、等級7は概ね40%削減という考え方です。
ポイントは、この30%が「光熱費全体」ではなく「暖冷房ぶん」の話だということ。エアコンやストーブが使うエネルギーが3割減るのであって、お風呂のお湯も冷蔵庫も照明も、断熱等級を上げただけでは減りません。ここを取り違えると、期待した金額との差にがっかりしてしまいます。
02家庭の光熱費の内訳|暖冷房は全体の約3割
では、家庭が使うエネルギーのうち暖冷房はどれくらいの割合なのでしょうか。資源エネルギー庁のエネルギー白書によると、2020年度の世帯当たり用途別シェアは次のとおりです。
暖房25.1%と冷房2.4%を足して、暖冷房は約27.5%。残りの7割強は給湯・調理・照明・家電です。つまり断熱等級を等級4から等級6へ上げたときに効くのは、この27.5%の部分に対してということになります。

03円にするといくら?前提を置いて試算する
ここまでの2つの数字をかけ合わせると、光熱費全体でどれくらい変わるかの目安が出せます。実際の金額はご家庭ごとに大きく違うので、前提を明示した単純計算としてご覧ください。
- 年18万円のうち、暖冷房ぶん=18万円 × 27.5% = 約4.9万円
- 等級6でその概ね30%が減る=4.9万円 × 30% = 年およそ1.5万円
- 光熱費全体で見た削減率=27.5% × 30% = 約8%
「思ったより小さい」と感じられたかもしれません。正直な数字だと思います。ただし、この試算には前提が一つ隠れています——「等級4の家でも等級6の家でも、暖房の使い方はまったく同じ」という前提です。現実には、ここが大きく違ってきます。
04金額に出ない差|「我慢して消す」がなくなる
断熱が弱い家では、多くのご家庭が無意識に節約をしています。使っていない部屋の暖房は切る。廊下や脱衣室は暖めない。設定温度は少し低めにして厚着でしのぐ。——こうした我慢の積み重ねによって、光熱費は「低いまま」に見えていることがあります。
断熱等級6の家では、同じ光熱費でも暖められる範囲が広がるという形で性能が返ってきます。金額が半分になるのではなく、リビングだけだった快適さが家じゅうに広がる。冬の朝の体感については冬の朝が寒くない家とは?体感温度を左右する3つの要素でも詳しく触れています。
そして忘れてはいけないのが夏です。愛媛の夏は高温多湿で、冷房費は日射の入り方に大きく左右されます。断熱材を厚くするだけでは、窓から入る日差しは止められません。深い軒やカーテン・シェードによる日射遮蔽と組み合わせて、はじめて冷房が効きやすい家になります。


05光熱費で差がつく、断熱等級の外側の3要素
光熱費を本気で下げたいなら、断熱等級だけを見ていては足りません。等級6を土台にしたうえで、次の3つを一緒に考えるのが現実的です。
① 気密(C値)|計算どおりに効かせるための前提
UA値はカタログ上の計算で決まりますが、家にすき間が多ければ、暖めた空気はそこから逃げます。気密は現場の施工品質がそのまま数字に出る項目です。詳しくはC値0.5以下とは?すき間の少ない家が快適な理由をご覧ください。換気の方式によっても電気の使い方は変わります(第一種熱交換換気システムとは?メリットと電気代)。
② 給湯|家庭エネルギーの約4分の1
先ほどのグラフのとおり、給湯は27.8%と暖房に匹敵する大きさです。断熱等級では動かせない領域なので、給湯機の方式選びが効いてきます。光熱費という観点では、断熱と同じくらい真剣に検討する価値があります。
③ 創エネ|使う量を減らし、つくる
断熱・気密で「使う量」を減らしたうえで、太陽光発電で「つくる」。この組み合わせが、光熱費の見え方をいちばん大きく変えます。屋根の形や向きは設計段階で決まってしまうため、プランづくりの早い時期から一緒に考えておきたい部分です。

DAIYAHOMEでは、断熱等級6(UA値0.46以下)を標準仕様としています。追加費用なしでこの水準からスタートできるので、「光熱費のために性能を買い足す」という考え方をしなくて済みます。断熱等級7もオプションとしてお選びいただけ、いま西条市内で等級7の実証実験住宅を建築中です(2026年12月完成予定)。
窓はLIXIL「サーモスTW」とYKK AP「APW330」を基本に採用。換気は基礎断熱を主に採用している当社の工法に合わせて、第一種熱交換換気のマーベックス「澄家」と第三種ダクト式「ルフロ400」を使い分けています。気密については一部の物件・商品で気密測定を実施し、実測値を確認しています。
設備面では、ハイブリッド給湯が主力。家庭エネルギーの約4分の1を占める給湯にきちんと手を入れられます。太陽光発電は8割以上のお住まいに搭載いただいており、「減らす」と「つくる」を両輪で考えるのが当社の標準的な進め方です。

施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。打合せは回数制限なし・何回でも無料です。「うちの暮らし方だと光熱費はどうなりそうか」を、間取りと一緒にご相談ください。
Qよくある質問
断熱等級6にすると光熱費はどれくらい下がりますか?
「等級6にすると光熱費が3割下がる」と聞きましたが本当ですか?
愛媛は温暖なので、断熱等級4でも十分ではないですか?
光熱費を下げたいなら、断熱等級を上げるのが一番効きますか?
- 等級6は等級4に対し暖冷房エネルギーを概ね30%削減する水準(等級7は概ね40%)
- 家庭のエネルギーのうち暖冷房は約27.5%。給湯27.8%・動力照明他34.0%は断熱では動かない
- 単純計算すると光熱費全体では8%前後が目安。「3割下がる」は基準の読み違い
- 金額より大きいのは、同じ光熱費で家じゅうを暖められるという体感の変化
- 光熱費で差をつけるなら気密・給湯・太陽光を断熱とセットで考える