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コラム

南海トラフに備える家づくり|愛媛で考えるべき4つのこと

2026.09.10

新居浜市に建てた平屋の外観写真に『南海トラフに備える家づくり・愛媛で考えるべき4つのこと』の文字を載せたコラムのアイキャッチ

「南海トラフ地震、いつか来るとは思うけれど……」——ニュースで見るたびに気になりながら、家づくりの打合せでは間取りや設備の話が先に立ってしまう。そんな方は少なくないと思います。

けれど地震への備えは、実は土地を選ぶ段階から始まっていて、あとから足せるものと足せないものがはっきり分かれます。この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、公的な最新データをもとに「愛媛で家を建てるなら押さえておきたい4つのこと」を整理します。

結論

大切なのは、①揺れの想定を知る ②倒れないだけでなく住み続けられる構造にする ③土地と地盤を確かめる ④停電・断水を想定して暮らしを設計するの4つ。とくに②と③は建ててからでは変えにくい部分なので、計画の早い段階で相談することをおすすめします。

01南海トラフ地震の確率と、愛媛で想定される揺れ

まず前提の数字から。政府の地震調査委員会は2025年9月26日、南海トラフの長期評価を一部改訂しました。今後30年以内にマグニチュード8〜9クラスの地震が起きる確率は、計算モデルによって「60〜90%程度以上」と「20〜50%」の2つが併記されています。委員会はどちらが優れているか科学的には決められないとしたうえで、防災対応の上では高い方を念頭に行動してほしいとしています。

今後30年以内の発生確率(2025年1月1日時点・2つのモデル)すべり量依存モデル60〜90%程度以上発生間隔のみのモデル20〜50%※地震調査委員会は「防災対応上は高い方の確率を念頭に」としています出典:地震調査研究推進本部 地震調査委員会「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版一部改訂)」2025年9月26日
確率の幅は「まだ分からないことがある」という意味。備えの判断は高い方に合わせるのが安全側

では愛媛はどうか。愛媛県が2026年2月16日に公表した地震被害想定調査結果では、マグニチュード9クラスの想定で西条市を含む県内の複数の市で最大震度7、県内のほぼ全域で震度6弱以上の揺れが想定されています。新居浜市など瀬戸内側でも、揺れは決して小さくありません。この調査では震度分布だけでなく、液状化危険度や津波浸水もあわせて推計されています。ご自身の土地がどう想定されているかは、市町のハザードマップで一度確認しておきたいところです

新居浜市の平屋住宅を斜めから見た外観。軒を薄く抑えた箱型のフォルムと、水平ラインを強調したグレーの外壁
新居浜市で当社が施工した平屋。重心の低い平屋は、地震時に建物へかかる力の面で有利になりやすい形です

02「倒れない」から「住み続けられる」へ

地震対策というと「倒れないこと」に目が向きがちですが、南海トラフ地震のように広域で被害が出る災害では、その後もその家で暮らせるかどうかが生活を大きく左右します。避難所が遠く、修理業者もすぐには来られないからです。

参考になるのが2016年の熊本地震です。国土交通省の被害分析によると、益城町中心部で調査された木造住宅の倒壊・崩壊率は、旧耐震基準で28.2%、新耐震基準で8.7%、2000年基準で2.2%。そして耐震等級3の16棟は14棟が無被害、残る2棟も軽微または小破で、大破以上はありませんでした

熊本地震(益城町中心部)木造住宅の倒壊・崩壊率旧耐震(〜1981年)28.2%新耐震(1981〜2000年)8.7%2000年基準2.2%耐震等級3(16棟)倒壊・崩壊なし(14棟が無被害)出典:国土交通省「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告(2016年)
建てる時期と等級で、地震後の姿はここまで変わる

ただし注意したいのは、耐震等級が一定の地震力に対する強さを示す指標だということ。熊本地震では震度7が2回続けて観測され、繰り返す揺れによるダメージの蓄積が課題になりました。等級の考え方には、この「繰り返し」への評価は含まれていません。だからこそ、揺れのエネルギーを吸収する制震ダンパーを組み合わせる選択肢が生まれます。詳しくは耐震等級3と制震ダンパー、両方必要?違いと選び方で整理しています。

03備えは土地選びから|ハザードマップと地盤

どれだけ丈夫な家を建てても、その下の地面が動けば建物は無事では済みません。しかも土地は、建ててから選び直すことができない唯一の要素です。

土地を検討する段階で見ておきたいのは、自治体が公開しているハザードマップの津波浸水想定区域・液状化危険度・土砂災害警戒区域の3点。愛媛県の被害想定調査でも、震度分布とあわせて液状化危険度や津波浸水が推計されています。「危険度が高い=買ってはいけない」ではなく、分かったうえで基礎や地盤改良の計画に反映できるかが本質です。

新居浜市の2階建て注文住宅の外観。箱型のシルエットにチャコールグレーの外壁、土間コンクリートの駐車場とカーポート
新居浜市の施工例。敷地の高さ・道路との関係・避難のしやすさも、土地選びで見ておきたいポイントです

そのうえで欠かせないのが地盤調査です。当社ではスクリューウエイト貫入試験(SWS試験)を実施し、必要に応じて地盤改良を行ったうえで、地盤保証は20年としています。土地の追加費用については【新居浜市】平屋を建てるなら知っておきたい土地の広さもあわせてご覧ください。

04停電・断水を想定した暮らしの設計

建物が無事でも、ライフラインは止まります。内閣府が2025年3月にまとめた最大クラスの被害想定では、南海トラフ巨大地震で最大約2,710万軒が停電し、四国では約9割が停電すると想定されています。電柱の被害による停電の復旧には約1〜2週間を要するとされました。

家づくりでできることは、大がかりな設備投資よりも「日常の延長で備えられる形」をつくることです。たとえば——

キッチン奥のパントリー。可動棚でストックの量に合わせて使い分けられる新居浜市の平屋の収納
可動棚のパントリー。ふだんの買い置きがそのまま非常用の備蓄になる「ローリングストック」がしやすい

①ストックが置ける収納。パントリーや玄関土間収納があると、水や食料を「特別な防災用品」ではなく日常の買い置きとして回せます。②昼間の電源。太陽光発電があれば、停電時も日中は自立運転で最低限の電気を確保できます(機器の仕様によります)。③断熱性能。空調が止まった家で数日を過ごすことを考えると、断熱は災害時の「粘り強さ」でもあります。夏の暑さ対策は愛媛の夏を涼しく過ごす家づくりでも解説しています。

DAIYAHOMEならどうか

DAIYAHOMEは在来軸組工法で、多くのお住まいで耐震等級3を取得しています(近年の施工実績で約8割)。2階建てについては法令上一律に求められているわけではありませんが、許容応力度計算を実施しています(計算は外注、設計は社内の一級建築士)。制震ダンパーもご予算とご希望に応じてご提案しています。

和風平屋の玄関ポーチ正面。チャコールグレーの塗り壁に木の格子デザインの玄関ドアとタイル張りのアプローチ
西条市で施工した平屋。施工実績の多く(7割超)が平屋で、30〜35坪が中心です

そしてもう一つ。当社を運営する大屋不動産株式会社は不動産事業部を持っています(宅地建物取引業 愛媛県知事(15)第852号)。そのため土地探しの段階から、ハザードマップや地盤の話を建築の担当者と一緒に確認できます。「土地を買ってから地盤改良で予算が足りなくなった」という事態を避けやすいのが、ワンストップの強みです。施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。打合せは回数制限なし・何回でも無料ですので、土地を探し始めた段階からご相談ください。

Qよくある質問

南海トラフ地震は何%の確率で起きると言われていますか?
政府の地震調査委員会は2025年9月26日の長期評価改訂で、2025年1月1日を基準日として今後30年以内の発生確率を2つのモデルで併記しました。すべり量に応じて計算するモデルでは60〜90%程度以上、発生間隔だけを使うモデルでは20〜50%です。委員会はどちらが優れているか科学的に決められないとしたうえで、防災対応上は高い方の確率を念頭に行動してほしいとしています。
愛媛県ではどれくらいの揺れが想定されていますか?
愛媛県が2026年2月16日に公表した地震被害想定調査結果では、マグニチュード9クラスの南海トラフ巨大地震で、西条市を含む県内の複数の市で最大震度7、県内のほぼ全域で震度6弱以上の揺れが想定されています。この調査では震度分布に加えて液状化危険度や津波浸水もあわせて推計されているため、お住まいの予定地の想定は市町のハザードマップで確認しておくと安心です。
耐震等級3なら南海トラフ地震でも安心ですか?
耐震等級3は現時点で選べる最も高い等級で、熊本地震の国土交通省の被害分析では、益城町中心部で調査された耐震等級3の木造住宅16棟のうち14棟が無被害、残り2棟も軽微または小破で、大破以上の被害はありませんでした。ただし等級は一定の地震力に対する強さを示す指標で、繰り返しの揺れによるダメージの蓄積までは評価しません。制震ダンパーなどを組み合わせる考え方があります。
土地を選ぶ段階でできる地震対策はありますか?
あります。自治体のハザードマップで津波浸水想定区域・液状化危険度・土砂災害警戒区域を確認すること、そして購入前に地盤の状況を把握することが有効です。DAIYAHOMEを運営する大屋不動産株式会社は不動産事業部を持ち、土地探しの段階からハザードマップや地盤の話を建築側と一緒に確認できます。地盤調査はスクリューウエイト貫入試験を実施し、地盤保証は20年です。
まとめ
  • 30年以内の発生確率は「60〜90%程度以上」と「20〜50%」を併記(2025年9月改訂)。備えは高い方に合わせる
  • 愛媛県の想定では西条市を含む複数の市で最大震度7、ほぼ全域で震度6弱以上。液状化・津波浸水もあわせて推計
  • 熊本地震では耐震等級3の16棟に倒壊・崩壊なし。ただし繰り返す揺れには制震という選択肢も
  • 土地と地盤は建ててから変えられない。ハザードマップと地盤調査は購入前に
  • 四国は約9割が停電、復旧に約1〜2週間の想定。収納・太陽光・断熱が暮らしの粘り強さになる

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【本記事について】2026年9月時点の情報に基づいて作成しています。発生確率は地震調査研究推進本部 地震調査委員会「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版一部改訂)」(2025年9月26日公表・2025年1月1日基準)、愛媛県内の想定は愛媛県「愛媛県地震被害想定調査結果」(2026年2月16日公表)、熊本地震の被害データは国土交通省「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告、停電の想定は内閣府 中央防災会議「南海トラフ巨大地震 最大クラス地震における被害想定について」(2025年3月)をもとにしています。想定や制度は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイト等でご確認ください。ハザードマップは各自治体の公表資料をご確認ください。掲載写真はすべて当社の施工事例・施工現場で撮影した実際の写真です。保証内容の詳細はご相談時にご説明します。

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