COLUMN

コラム

土間収納(シューズクローク)は必要?広さの目安と動線の考え方|愛媛の注文住宅

2026.10.03

土間収納は必要?広さの目安と動線の考え方|愛媛の注文住宅コラムのアイキャッチ。玄関土間の木のベンチとアウトドアワゴン

「玄関がいつも靴とベビーカーで埋まっている」「来客のとき、慌てて靴を隠す」——そんな思いをしたことがある方は、新しい家の図面に土間収納(シューズクローク)を入れるかどうかで悩まれるはずです。

この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、土間収納の広さの目安・動線の選び方・後悔しやすいポイントを実際の施工写真と図解で整理します。

結論

土間収納は何を置くかを決めてから広さを決める収納です。靴とコート中心なら1.5〜2畳、ベビーカーやアウトドア用品まで入れるなら3畳前後が目安。広げたぶんは延床面積として建築費に跳ね返るため、LDKや寝室との優先順位もセットで考えます。

01土間収納(シューズクローク)とは?玄関収納との違い

土間収納とは、玄関の土間とつながった、靴のまま出入りできる収納スペースのことです。シューズクローク、シューズインクローゼットなど呼び方は違っても、指すものはほぼ同じです。

よく似た玄関収納(シューズボックス)は「靴をしまう家具」。土間収納は「靴のまま入れる小さな部屋」で、違いは中に人が入れるかどうかです。だからベビーカー、三輪車、ゴルフバッグ、庭仕事の道具、冬の灯油缶といった外で使う物をそのまま置ける——ここが本質的な価値です。

土間収納の靴棚とトグルスイッチ。土足のまま出入りできる玄関の収納スペース
土間収納の靴棚(当社施工)。土足のまま出入りできるので、外で使う物をそのまま置ける

台風前にしまい込む外のアイテムも多い愛媛の暮らし。「家の中だけど土足でいい場所」があると、玄関まわりの景色が変わります。

02広さの目安は1.5畳から|1畳=1.62㎡で考える

打ち合わせで最初に話題になるのが広さです。「1畳」の大きさは地域や商品で揺れますが、不動産広告のルール(不動産の表示に関する公正競争規約)では1畳を1.62㎡以上として換算すると決められています。これを基準にすると2畳はおよそ3.2㎡、3畳はおよそ4.9㎡。畳数を面積感に翻訳する共通語になります。

土間収納の広さと「入るもの」の目安1.5畳約2.4㎡靴+コート+季節の小物2畳約3.2㎡+ベビーカー+アウトドア用品3畳約4.9㎡+自転車・通り抜け通路※1畳=1.62㎡で換算(不動産の表示に関する 公正競争規約)入れる物から逆算するのが基本人が通り抜けるなら、寸法の根拠を持っておく・通路の有効幅 780mm以上/出入口の幅 750mm以上(国の高齢者配慮の設計指針の水準)・手動車いすの標準寸法は 全長1,200mm×全幅700mm(JIS T 9201)※収納量は棚の奥行・積み方で変わります。図は計画時の考え方の目安です
畳数から決めるのではなく、「入れたい物」と「通る寸法」から逆算する

目安は、靴とコートや季節の小物までなら1.5〜2畳、ベビーカーやキャンプ道具まで入れるなら3畳前後。通り抜ける使い方なら通路の寸法に根拠を持っておくと安心です。国の高齢者配慮の設計指針では、介助用車いすを考えた水準として通路の有効幅780mm以上・出入口750mm以上が挙げられています(手動車いすの標準寸法は全長1,200mm×全幅700mm・JIS T 9201)。

03ウォークスルーかウォークインか|動線で決まる使い勝手

土間収納の間取りは、大きく2タイプに分かれます。

ウォークスルー型とウォークイン型ウォークスルー型(通り抜ける)玄関土間土間収納棚は片側中心洗面・室内へ帰宅→収納→そのまま手洗いへ(戻らない動線)ウォークイン型(入って戻る)玄関土間土間収納三方を棚にできる収納量は最大。玄関へ戻る動きが一手増える
同じ畳数でも、通路に使うか棚に使うかで収納量は変わる

ウォークスルー型|帰宅動線がきれいにつながる

玄関土間から土間収納を抜けて洗面や室内へ進めるタイプ。帰って靴を脱ぎ、上着を掛け、そのまま手を洗う流れが一本につながります。来客は玄関ホールから、家族は土間収納から——と入口を分けられるのも魅力。ただし通路に面積を使うため、同じ畳数でも棚にできる面は減ります。

ウォークイン型|収納量を最優先するなら

行き止まりの小部屋として作るタイプ。三方の壁を棚にできるので同じ面積なら収納量は最大です。玄関へ戻る動きがひと手間増えますが、限られた面積で量を確保したい場合はこちらが合理的です。

どちらが正解でもありません。家族の帰宅後の動きを一度紙に書き出すと答えが見えてきます。家事動線全体の考え方は愛媛の注文住宅|家事ラク間取り6選もどうぞ。

04「暗い・湿っぽい・結局散らかる」を防ぐ設計

土間収納の後悔は、だいたい3つ。暗い、湿っぽい、そして結局散らかる。どれも設計段階で手を打てます。

シューズクロークの可動棚に並ぶスニーカー。高さを変えられる造作の棚板
可動棚なら、スニーカーから箱物まで高さを変えて収められる(当社施工)

暗さ。玄関や土間収納は建築基準法でいう「居室」ではないため採光の規定の対象外です(居室は原則として床面積の7分の1以上の採光に有効な開口部が必要。2023年4月施行の改正で、床面照度50ルクス以上の照明設備を設ければ10分の1以上まで認められます)。つまり窓がゼロでも成立する空間。だからこそ小窓や欄間で光を入れる、照明を棚の手前に置くといった工夫が効きます。

湿気とにおい。濡れた傘や泥のついた靴が集まる場所です。換気の経路に組み込む、仕上げを拭きやすい素材にする。愛媛の夏の湿度を考えると、軽く見ないほうがよい部分です。

図面段階でチェックしたい5項目
  • 棚は可動棚にしてあるか(靴・箱物・長物で必要な高さが違う)
  • 一番背の高い物(ゴルフバッグ・三輪車・灯油缶)の寸法を書き込んだか
  • コート掛けのハンガーパイプが入っているか
  • コンセントがあるか(充電式の掃除機・電動自転車のバッテリー)
  • 玄関側から中が見えすぎないか(扉/ロールスクリーン/袖壁の有無)

散らかる問題。原因はほとんど「置く物を決めていない」こと。可動棚にして、入居前に何をどの段に置くかを決めてしまうのが効きます。片づけは穏やかな暮らしは収納で決まる|整理の基本もどうぞ。

05延床面積に入る=コストに跳ね返る|優先順位の考え方

もうひとつ知っておきたい前提が、土間収納の面積は原則として延床面積に算入されることです。

床面積の算定は建築基準法施行令第2条第1項第3号に定めがあり、国の通達(昭和61年建設省住指発第115号)では物品の保管などの「屋内的用途」に供する部分かどうかで判断するとされています。土間収納はまさに物品の保管に使う空間ですから、床面積に入ります。

つまり1畳広げれば延床面積が増え、建築費も動きます。「収納は多いほどよい」ではなく、LDKや寝室、ファミリークローゼットとの配分で考えるのが現実的です。くわしくはファミリークローゼットの間取りとは?もどうぞ。

玄関収納のスライド棚。靴とコートをまとめて収納できるシューズクローク
靴とコートをまとめて収められる玄関収納(当社施工)。面積と収納量の配分が鍵になる

平屋ではとくに、玄関・土間収納・LDK・水まわりが同じ階に並びます。限られた坪数での面積配分が、そのまま暮らしやすさを決めます。平屋の収納計画は平屋にロフトは必要?も参考になります。

DAIYAHOMEならどうか

DAIYAHOMEは完全自由設計で、規格プランから選ぶ家づくりはしていません。土間収納の畳数も棚の段数も扉の有無も、一邸ごとにゼロから図面を引いて決めます。

「何畳にするか」でいちばん効くのは打ち合わせの回数です。当社は打ち合わせの回数に制限がなく、何回でも無料。さらに契約前に間取りの打ち合わせを何度でも行い、プランを固めてからご契約いただく進め方のため、「契約後に土間収納を広げたくなって追加費用が膨らむ」ことが起きにくくなります(契約後の変更はそのたびにお見積りをお出しします)。

仕上げの自由度も特長です。色・建材・メーカーはほぼすべての建材からお選びいただけます(お選びいただいたものにより金額は変わります)。土間の床タイルや棚板の素材まで、一緒に決めていけます。

OSB合板の壁の土間収納。アーチ開口とウエスタン扉を造作した玄関まわり
仕上げも一邸ごとに。OSB合板の壁とアーチ開口でつくった土間収納(当社施工)

施工実績の多く(7割超)が平屋で、得意な広さは30〜35坪が中心。限られた坪数で玄関収納にどれだけ割くかのご相談は得意分野です。施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。1970年創業、50年以上この地域で家づくりを続けてきました。進行中の取り組みはDAIYAHOMEの進行中プロジェクトでご覧いただけます。

Qよくある質問

土間収納(シューズクローク)は何畳くらい必要ですか?
収めたい物によって変わりますが、靴とコート、季節の小物までなら1.5〜2畳が目安です。不動産広告のルールでは1畳を1.62㎡以上として換算するため、2畳はおよそ3.2㎡。ベビーカーやアウトドア用品、自転車まで置くなら3畳(およそ4.9㎡)前後を見ておくと余裕が生まれます。人が通り抜ける通路を兼ねる場合は、通路の有効幅を780mm以上確保できる寸法で考えるのが安心です。
ウォークスルーとウォークイン、どちらがよいですか?
帰宅してそのまま洗面や室内へ進みたい方はウォークスルー、収納量を最優先したい方はウォークインが向きます。ウォークスルーは通路に面積を使うため同じ畳数でも棚の量は減ります。逆にウォークインは三方を棚にできる一方、玄関へ戻る動きが必要です。家族の帰宅後の動きを紙に書き出してから決めると迷いにくくなります。
土間収納は延床面積に入りますか?
壁や扉で囲まれ、物を保管する用途に使う室内空間ですので、原則として床面積に算入されます。床面積の算定は建築基準法施行令第2条第1項第3号と、国の通達(昭和61年建設省住指発第115号)の考え方に沿って、居住・作業・物品の保管などの屋内的用途に供する部分かどうかで判断されます。つまり土間収納を広げるぶん延床面積が増え、建築費にも影響します。LDKや寝室との優先順位で考えることが大切です。
土間収納が暗くて湿っぽくなるのが心配です。
玄関や土間収納は建築基準法上の居室ではないため、採光の規定(居室は原則として床面積の7分の1以上、2023年4月施行の改正では床面照度50ルクス以上の照明設置により10分の1以上)の対象外です。窓がなくても成立する空間だからこそ、小窓や欄間で光を入れる、換気経路に組み込む、床を掃除しやすい仕上げにするといった設計上の手当てが効いてきます。
まとめ
  • 土間収納は「靴のまま入れる小さな部屋」。外で使う物をそのまま置けるのが本質的な価値
  • 広さの目安は靴+コートで1.5〜2畳、ベビーカーやアウトドア用品まで入れるなら3畳前後(1畳=1.62㎡換算)
  • 通り抜ける使い方なら通路の有効幅780mm以上を目安に。将来の車いす(JIS標準1,200×700mm)も判断材料
  • 玄関・土間収納は居室ではないため採光規定の対象外。窓・照明・換気は意識して設計する
  • 面積は延床面積に算入され建築費に影響。LDKやファミリークローゼットとの配分で決める

家づくりの実例やイベント情報を発信しています

InstagramYouTube公式サイト

【本記事について】2026年10月時点の情報です。出典:床面積の算定=建築基準法施行令第2条第1項第3号・昭和61年建設省住指発第115号/居室の採光規定の見直し(2023年4月1日施行)=国土交通省「令和4年改正建築基準法」/通路の有効幅780mm以上・出入口750mm以上=国土交通省「高齢者が居住する住宅の設計に係る指針」/手動車いすの標準寸法=JIS T 9201/1畳=1.62㎡の換算=「不動産の表示に関する公正競争規約」。制度・基準は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイト等でご確認ください。収納量の目安は計画時の考え方を示すもので、棚の寸法や収める物によって変わります。掲載写真はすべて当社の施工事例・施工現場で撮影した実際の写真です。

前へ

一覧へ

次へ

トップコラム土間収納(シューズクローク)は必要?広さの目安と動線の考え方|愛媛の注文住宅