ファミリークローゼットの間取りとは?設置場所と広さの目安|愛媛の注文住宅
2026.10.01
「洗濯物をたたんで、2階の子ども部屋とおばあちゃんの部屋と……結局、家じゅうを歩き回っている」——洗濯のあとの“しまう”作業ほど、地味に時間を奪われる家事はありません。そこで人気なのが、家族の衣類を一か所にまとめるファミリークローゼットです。
この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、ファミリークローゼットの広さの目安と、置き場所で何が変わるのかを、実際の施工写真とあわせて整理します。「とりあえず流行っているから」で入れて物置になってしまう失敗も、あわせて防ぎましょう。
ファミリークローゼットは広さより「置き場所」で成否が決まる収納です。広さの目安は、ふだん着を掛けて通り抜けるなら2畳(約3.2㎡)から、季節外の衣類までまとめるなら3畳(約4.9㎡)前後。そして洗う・干す場所のとなりに置き、通り抜けできる形にする——これがいちばん使われる形です。
01ファミリークローゼットとは?個室クローゼットとの違い
ファミリークローゼットとは、家族全員の衣類をまとめて収める共用の収納スペースです。各個室にクローゼットを分散させる従来の考え方に対して、「衣類は1か所、着替えもそこで」とまとめてしまうのが考え方の軸です。
いちばんの違いは、収納量ではなく洗濯物の行き先が1か所になること。洗う→干す→たたむ→しまう、という一連の流れのうち、最後の「配達業務」がなくなります。家族4人分の衣類を各部屋へ運ぶ手間が毎日なくなると考えると、効果の大きさがイメージしやすいはずです。

一方で、分散収納にも利点があります。各自の服が各自の部屋にあれば、朝の身支度が重なりません。つまりファミリークローゼットは「分散か集中か」の二択ではなく、どこまで共用にして、個室にどれだけ残すかの設計だと考えるのが正解です。
02広さの目安|2畳・3畳・4畳で何が変わるか
広さの話をするとき、畳数だけが先に走りがちです。まずは面積に置き換えてみましょう。不動産広告で畳数を表示するときのルール(不動産の表示に関する公正競争規約)では、1畳=1.62㎡以上で換算することが定められています。これを基準にすると、次のようになります。
注目したいのは、2畳と3畳の差=約1.6㎡が「季節外の衣類を置けるかどうか」の境目になりやすいという点です。夏物・冬物の入れ替えをやめたい、スーツケースや扇風機も一緒に置きたい——そう考えるなら3畳前後が視野に入ります。
とはいえ、収納は増やせば増やすほど良いわけではありません。国土交通省の住生活基本計画では、ゆとりある暮らしの目安として誘導居住面積水準(一般型)を4人世帯125㎡としています。30〜35坪(約99〜116㎡)の家でこの収納に4畳を割くなら、そのぶんLDKか個室が削られます。LDKの間取りで後悔しない|広さ・形・家具配置を決める7つのポイントとあわせて、家全体のバランスで考えてください。
03設置場所4パターン|使われるかどうかはここで決まる
ファミリークローゼットが物置化する原因は、ほぼ置き場所です。生活動線から外れた部屋は、どんなに広くても使われません。代表的な4パターンを整理します。
- ① 洗面脱衣室・ランドリーのとなり(いちばんのおすすめ)
- 洗う・干す・しまうが数歩で完結します。入浴前の着替えもその場で取れるため、脱衣室に衣類を持ち込む必要がありません。
- ② 玄関の近く(シューズクロークと連続)
- 帰宅してすぐ上着をしまえる「帰宅動線型」。花粉や雨の日の上着をリビングへ持ち込まずに済みます。共働きのご家庭と相性が良い形です。
- ③ LDKのとなり
- リビングに散らかる上着・カバン・学校用品の受け皿になります。ただし生活音と来客の目線が近いため、扉の計画が重要です。
- ④ 寝室のとなり
- 大人の衣類が中心で、お子さまの服は個室に置く家庭に向きます。夜の身支度が静かにできる反面、洗濯動線からは離れがちです。

家事動線そのものの考え方は、愛媛の注文住宅|家事ラク間取り6選でもくわしく紹介しています。
04ウォークスルーか行き止まりか|通路のとり方
同じ3畳でも、出入口が1か所(ウォークイン)か2か所(ウォークスルー)かで性格が変わります。ウォークスルーは動線に組み込めるぶん使用頻度が上がりますが、通路として人が通る幅を取られるため、壁面に回せるハンガーパイプの長さは減ります。
逆にウォークインは、三方の壁をすべて収納に使えるのが強みです。「収納量を最大化したい」ならウォークイン、「毎日の家事を軽くしたい」ならウォークスルー。目的がどちらなのかをはっきりさせてから、畳数を決める順番がおすすめです。


中の作り方でいえば、固定棚だけで組むより可動棚+ハンガーパイプの組み合わせにしておくほうが、家族構成の変化に耐えます。お子さまの服は年々長くなり、掛ける高さも変わっていくからです。
05後悔しないための4つのチェック
① 湿気とにおいの対策を先に決める。クローゼットや納戸は建築基準法上の「居室」ではないため、居室に求められる採光の規定の対象外です。つまり窓なしでも計画できてしまうぶん、換気が後回しになりがちです。厚生労働省が所管する建築物衛生法の空気環境基準でも、相対湿度は40%以上70%以下が目安とされています。住宅のクローゼットも、換気計画に組み込んで空気が動く状態にしておきましょう。
② 来客の目線を想定する。LDK隣接型は便利ですが、扉を開けたままだと生活感がそのまま見えます。引き戸にするのか、ロールスクリーンで隠すのか、設計段階で決めておくと安心です。
③ 個室側に「最小限」を残す。お子さまが思春期を迎えると、自分の服は自分の部屋に置きたくなります。個室にハンガーパイプ1本分でも残しておけば、将来の変化に対応できます。将来の変えやすさは子育てしやすい間取りとは?年齢別に必要な空間と将来の変え方でも触れています。
④ 照明とコンセント。人感センサー付きの照明にしておくと、両手が荷物でふさがっていても困りません。アイロンや衣類スチーマーを使うなら、コンセントの位置も合わせて決めておきます。
収納そのものの考え方は、穏やかな暮らしは収納で決まる|整理の基本もあわせてご覧ください。
DAIYAHOMEは完全自由設計です。規格プランから選ぶのではなく一邸ごとにゼロから設計するため、「2畳か3畳か」も、通り抜けにするかも、ご家族の洗濯の回し方から決めていきます。
そのうえで大切にしているのが、契約前に何度でも間取りの打ち合わせを行うという進め方です。収納は「何畳にするか」より「何をどこに入れるか」で決まります。だからこそ、中身の話まで詰めてプランを固めてから契約に進む——契約後に大きな間取り変更が出て追加費用が膨らむことが起きにくい進め方です(契約後の変更は都度お見積りとなります)。打ち合わせの回数に制限はなく、何回でも無料です。
棚板や建具も、色・建材・メーカーをほぼすべての建材から選べます(選んだものにより金額は変わります)。可動棚の高さやハンガーパイプの位置も、造作でお住まいごとに調整できます。
湿気については、当社は基礎断熱を主に採用しており、床下まで含めて空気を動かせる換気機種を選んでいます。第一種熱交換換気はマーベックス「澄家」、第三種ダクト式は「ルフロ400」を、お住まいごとに使い分けています。クローゼットのような小さな空間も、家全体の空気の流れの一部として考える——という発想です。
施工実績の多く(7割超)が平屋で、得意な広さは30〜35坪が中心。施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市です。現場での取り組みはDAIYAHOMEの進行中プロジェクトでも公開しています。
Qよくある質問
ファミリークローゼットは何畳必要ですか?
ファミリークローゼットに窓は必要ですか?
ファミリークローゼットをつくると個室のクローゼットは不要になりますか?
平屋でもファミリークローゼットはつくれますか?
- ファミリークローゼット=家族の衣類を1か所にまとめる共用収納。洗濯物の「配達」がなくなるのが最大の効果
- 広さの目安は2畳(約3.2㎡)から成立、3畳(約4.9㎡)で季節外まで(1畳1.62㎡換算)
- 成否を決めるのは広さより置き場所。洗面脱衣室のとなりがいちばん使われる
- ウォークスルーは動線優先、ウォークインは収納量優先。目的を決めてから畳数を決める
- 窓なしでも計画できる空間だからこそ、換気と湿気の対策を先に(相対湿度40〜70%が目安)