実家をどうする?空き家にしないための5つの選択肢|愛媛の注文住宅
2026.10.29
「この家、これからどうしようか」——年末年始に実家へ帰ったとき、兄弟や親とそんな話になることはありませんか。住んでいるうちは話題にしづらく、誰も住まなくなってから慌てて考え始める。実家の話は、たいていそういう順番でやってきます。
この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、実家を空き家にしないための選択肢を5つに整理し、何から決めればいいのかを順番に解説します。急いで結論を出す必要はありませんが、「放置」だけは選ばない方がよい理由もあわせてお伝えします。
実家の行き先は「住む・リフォームして住む・建て替える・売る/貸す・解体して土地を活かす」の5つに整理できます。選ぶ順番は、まず名義(相続登記)→建物の状態→家族の希望。この3つが分かると選択肢はたいてい2つくらいに絞れます。何も決めずに時間だけが過ぎる「放置」が、もっとも費用とリスクが増える道です。
01愛媛の空き家率は19.8%|全国平均を大きく上回る
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日時点)によると、全国の空き家は約900万戸・空き家率13.8%で、どちらも過去最高でした。うち賃貸用・売却用・別荘などを除いた「使用目的のない空き家」は約385万戸——貸すでも売るでもなく、ただ空いている家です。
そして愛媛県は、この問題がとくに身近な県です。県の公表資料では県内の空き家率は19.8%で全国平均を大きく上回り、前回調査から1.6ポイント上昇して過去最高、都道府県別では全国7位。「賃貸・売却用および二次的住宅を除く空き家」の割合は12.2%(全国5.9%)で全国4位です。
つまり愛媛では「実家が空き家になる」ことは特別な出来事ではありません。東予(西条市・新居浜市・四国中央市)でも、郊外を車で走れば雨戸の閉まった家が点々と目に入ります。

02「放置」が一番こわい|管理不全空家と相続登記の義務化
空き家は人が住んでいる家より早く傷む
人が住まない家は窓が開かず、水も流れないため排水トラップが乾いて湿気がこもります。木造住宅にとって湿気は最大の敵。床下の湿りはシロアリを呼び、雨漏りは気づかれないまま進みます。「あと数年はもつだろう」と思っていた家が、5年後には選択肢を失っている——これが空き家のいちばん現実的なリスクです。
制度の面でも放置しにくくなった
2023年6月14日公布・同年12月13日施行の改正「空家等対策の推進に関する特別措置法」では、将来「特定空家」になるおそれのある家を「管理不全空家等」として扱えるようになりました。市区町村が指導・勧告の対象にでき、勧告を受けた敷地は土地の固定資産税にかかる住宅用地の特例が外れます。「建物が建っているから土地の税が軽い」という前提が崩れるということです。
もう一つは名義です。2024年4月1日から相続登記の申請が義務化され、不動産を取得したことを知った日から3年以内の申請が必要になりました。正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料の対象。施行前に発生した相続も対象で、期限は2027年3月31日とされています。名義が亡くなった親のままでは、売ることも貸すことも建て替えることもできません。何を選ぶにしても、名義の整理が出発点です。
03実家の選択肢は5つ|向き・不向きを整理する
見落としやすいのは、この5つが排他ではないことです。「実家の建物は解体して、同じ土地に自分たちの家を建てる」は③と⑤の組み合わせ。最初から一本に絞らず2〜3案を並べて比べるほうが、家族の納得は得やすくなります。
04判断の前に確かめる3つ|名義・建物の状態・家族の希望
1. 名義(誰の所有になっているか)
登記簿で所有者を確認します。亡くなっている場合は相続登記が済んでいるかどうか。名義が未整理のままではどの選択肢にも進めません。兄弟の共有になっていると売却や建て替えに全員の合意が必要なので、ここも早めに。
2. 建物の状態(直すに値するか)
見るべきはまず基礎・柱・土台・屋根。クロスの汚れや設備の古さは直せますが、基礎の大きなひび割れ、土台の腐り、雨漏りの跡は費用が一気に変わります。建築年も重要で、1981年6月以降の「新耐震基準」か、さらに2000年以降の基準かで耐震補強の重さが違います。建築の人に一度見てもらうのが結局いちばん早いです。
3. 家族の希望(誰が、いつ、どう使うか)
いちばん後回しにされがちで、いちばん大事なところです。「将来は戻るつもり」か「戻らない」か。戻るとして5年後か20年後か。兄弟の考えは一致しているか。建物と土地の話は、この合意がないと最後の段階で止まってしまいます。
なお西条市・新居浜市はいずれも空き家バンクを運営し、市内への定住希望者へ空き家の情報を提供しています(登録条件や期間は各市の要綱で定められています)。「売る・貸す」を考えるなら、民間の流通とあわせて一度見ておく価値があります。


05リフォームか建て替えか|愛媛で比べるときの目安
相談でいちばん多いのがこの二択です。リフォームが向くのは「直す範囲が決まっている」とき。水まわりを一新したい、冬を暖かくしたい、と目的がはっきりしていれば費用対効果の高い工事に絞れます。とくに断熱は家全体をやらなくても窓・天井・床から効果が出やすい部分です。
一方、建て替えが向くのは「性能も間取りも今の基準に合わせたい」とき。耐震補強+断熱改修+間取り変更+配管のやり直しを重ねると工事費は積み上がり、しかも既存の構造に合わせた妥協が残ります。「お金をかけたのに思ったほど変わらなかった」という後悔が出やすいのはこのパターンです。
比較で忘れやすいのが解体費用です。木造住宅の解体は民間事業者の情報では坪4〜5万円程度、30坪で総額120〜150万円程度が目安とされています(立地・残置物・アスベストの有無で上下。2006年以前の建物はアスベスト調査・除去費が別途かかる場合があります)。建て替えならこの費用を最初から予算に入れると話がぶれません。自治体に解体や空き家活用の補助制度がある場合もあるので、各市のホームページも確認を。
そして実家の土地は、新しく買う土地と違ってすでに「その土地の癖」が分かっているのが強みです。夏の風の抜け方、冬の日の入り方、雨のときの水の流れ、隣地との距離感——長く通った土地だから分かることが、そのまま設計の材料になります。地域の暮らしや空き地の使い方は、当社の地域プロジェクト「まちに現れる、ふしぎな扉」でも紹介しています。
実家の話がむずかしいのは、不動産・建築・相続のどこに相談すればいいのか分からないことだと思います。「売るべきか建てるべきか」は不動産会社だけでも建築会社だけでも答えが出ません。
DAIYAHOMEを運営する大屋不動産株式会社は、不動産事業部(売買・賃貸・仲介/宅地建物取引業 愛媛県知事(15)第852号)・住宅事業部(注文住宅)・ソリューション事業部(相続対策)・リフォーム事業を同じ会社の中に持っています。土地として売ったらどうなるか、建て替えるならどんな家が建つか、リフォームで足りるのか——その比較を一つの会社の中でまとめてお聞きいただけます。
そして実家の相談は、数字だけで決まるものではありません。当社が大切にしているのは一生に一度の家づくりを一件一件、親身に寄り添い、温かく打合せを重ねるという姿勢です。ご家族それぞれに思い入れがあり、結論を急ぐとかえってまとまりません。打合せの回数に制限はなく、何回でも無料ですので、「まだ家族の意見がまとまっていない」段階からご相談いただいて構いません。
施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。1970年創業・50年以上この地域で家づくりをしてきた会社として、ご実家一軒ずつの事情にあわせてご一緒に考えます。
Qよくある質問
誰も住んでいない実家を、そのままにしておくとどうなりますか?
実家の名義が亡くなった親のままです。急いだ方がよいですか?
古い実家は、リフォームと建て替えのどちらがよいですか?
愛媛で実家の相談をするとき、どこに持っていけばよいですか?
- 全国の空き家は約900万戸・空き家率13.8%(令和5年住宅・土地統計調査)。愛媛県は19.8%で全国7位
- 実家の行き先は住む/リフォーム/建て替え/売る・貸す/解体して活かすの5つ。組み合わせても構わない
- 確かめる順番は名義 → 建物の状態 → 家族の希望。名義が未整理ではどの選択肢にも進めない
- 相続登記は2024年4月から義務化(取得を知った日から3年以内)。改正空家法では管理不全空家等への勧告で土地の住宅用地特例が外れる
- 建て替えを比べるときは解体費用(木造30坪で120〜150万円程度が目安)を最初から予算に入れる
- 「放置」は選択肢ではなく、選べる道が減っていく時間。早めの話し合いがいちばん効く