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南欧風の家の魅力とは?塗り壁と瓦のつくり方|愛媛の注文住宅

2026.11.04

南欧風の家のつくり方。白い塗り壁と瓦屋根、アーチの玄関ポーチのある愛媛県四国中央市の注文住宅

白い塗り壁に、やわらかな色の瓦屋根。アーチの玄関をくぐると、足元はテラコッタのタイル——。旅先の写真やSNSで見かけるたびに、「いつかこんな家に」と思う方は少なくありません。

いっぽうで「日本の、しかも台風の多い愛媛でこの外観は無理があるのでは?」という不安もよく聞きます。この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、南欧風の家を“きれいに、そして長持ちするように”つくる方法を、実際の施工事例の写真とあわせて整理します。

結論

南欧風の家は、「白〜アイボリーの塗り壁」「素焼き調の瓦屋根」「木とアイアンの差し色」の3つでほぼ決まります。そして愛媛で長く美しく保つ鍵は、見た目ではなく「軒の出」と「瓦の留め方」。2022年1月からは新築の瓦屋根はすべての瓦を緊結することが求められており、基準風速34m/sの愛媛では、瓦の選び方にも条件がつきます。

01南欧風の家とは?「地中海の暮らし」が原点

南欧風とは、南フランス(プロヴァンス)・スペイン・イタリアなど、地中海沿岸の住まいの意匠を取り入れた外観スタイルの総称です。強い日差しと乾いた風の土地で育った様式なので、光を反射する明るい塗り壁と厚みのある素焼きの瓦が共通の顔になります。

愛媛県四国中央市の南欧風2階建ての外観。瓦屋根と白い外壁、アーチの玄関ポーチのある新築注文住宅
白い塗り壁・重なり合う瓦屋根・アーチの玄関(四国中央市・当社施工)

ひと口に南欧風といっても、国ごとに表情は少しずつ違います。どの空気感に惹かれているのかを最初に言葉にしておくと、仕上げ材の選定が一気に進みます。

南欧風の3つの顔(外壁・屋根・キーになる要素)プロヴァンス風壁/瓦やわらかい白・クリーム丸みのある素焼き瓦木の鎧戸・ラベンダースペイン風壁/瓦はっきりした白濃いオレンジのS形瓦アーチ・アイアンイタリア(トスカーナ)風壁/瓦ベージュ・テラコッタ褐色の瓦石積み・重厚感
同じ「南欧風」でも、白の温度と瓦の色で印象は大きく変わる

02塗り壁のつくり方|素材で選ぶか、意匠で選ぶか

南欧風の主役は塗り壁です。大きく3つの選択肢があります。

① 漆喰(しっくい)。主成分は消石灰で、空気中の二酸化炭素を取り込みながら固まる「気硬性」の素材です。不燃材料で、日本でも城郭や蔵の外部保護材として長く使われてきました。コテの跡がそのまま表情になり、経年で風合いが育ちます。

② モルタル+意匠性塗材。下地のモルタルの上に、アクリル系などの仕上げ材をコテで塗る方法。パターンの自由度がもっとも高く、ランダムなコテ波からスタッコ調まで狙って出せます。

③ 塗り壁調のサイディング。板状の外壁材に塗り壁の意匠を施したもの。工期とコストで選ばれますが、入り隅・出隅の丸みや曲面は苦手です。外壁材の比較は外壁材の選び方|ガルバリウム・サイディング・塗り壁を比較をご覧ください。

木目調の上げ下げ窓とユーカリの鉢植え。白い外壁に映える四国中央市の南欧風住宅の外観ディテール
白壁にサッシの木目色が効く(四国中央市・当社施工)
アーチ開口の玄関ポーチと木目調の玄関ドア。レンガ縁取りの門柱を据えた四国中央市の南欧風住宅
アーチの下がり壁。塗り壁だからつくれる曲線

質感を決めるのは、素材そのものよりも「白の温度」と「コテ跡の大きさ」です。純白に寄せるほどシャープに、黄みやグレーを含ませるほど素朴に。コテ跡は大きいほど陰影が強く出ます。サンプルは屋外の自然光で、大きめの板で確認を。

03瓦のつくり方|形と色、そして2022年からの「全数緊結」

塗り壁が主役なら、瓦は舞台装置です。南欧風でよく使われるのは、波のうねりが連続するS形瓦や、丸瓦と平瓦を組み合わせたスパニッシュ形。色は単色よりも、濃淡を混ぜて葺く「ミックス葺き」にすると、焼き物らしい自然な表情が出ます。

新居浜市の南欧風平屋の外観正面。洋瓦の屋根と白い外壁、木枠の3連窓
洋瓦と白い外壁、木枠の3連窓でまとめた平屋(新居浜市・当社施工)

ここで、デザインより先に押さえたい法律の話を。2019年の令和元年房総半島台風では屋根の被害が広範囲に及び、国土交通省の資料によれば被害を受けた屋根の約8割が瓦屋根でした。これを受けて緊結方法を定める告示(昭和46年建設省告示第109号)が改正され、2022年(令和4年)1月1日から「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に沿ったガイドライン工法が告示基準になっています。

瓦の緊結ルールはこう変わった(2022年1月1日〜)改正前軒・けらば・むねの一部のみ緊結→告示改正改正後(現在の新築)軒・けらば・むねに加え平部まで すべての瓦を緊結※緊結方法は瓦の種類・部位・基準風速ごとに定められる(出典:国土交通省)
いま新築で瓦を葺くなら、強風を前提とした留め方が標準になっている

ポイントは2つ。ひとつは、従来は軒・けらば・むねの一部だけだった緊結の対象が平部まで含めたすべての瓦に広がったこと。もうひとつは、緊結方法が瓦の種類・部位・基準風速ごとに決められていることです。国土交通省の資料では、平板のF形瓦は基準風速によって使えない場合があるとされています。「どの瓦を選べるか」は、好みだけでなく土地の風の条件にも左右されるのです。

04愛媛で長持ちさせる|基準風速34m/sと軒・雨仕舞い

では愛媛はどうか。建築基準法で風圧力の計算に使う基準風速は、愛媛県庁の案内によると県内全域で34m/sとされています(平成12年建設省告示第1454号)。西条市も新居浜市も同じ値です。瀬戸内はおだやかという印象があっても、台風の通り道であることに変わりはありません。

愛媛県新居浜市の南欧風平屋の外観。白い外壁と洋瓦の屋根、木製ドアとテラコッタタイルのポーチ
玄関まわりは雨掛かりを減らすと、木製ドアもタイルも長持ちしやすい

もうひとつ、塗り壁の大敵が「濡れ続けること」です。新潟県の「既調合しっくい塗り標準仕様書」では、屋根ひさしのない外壁にしっくいを使う場合、油を混ぜるか撥水材を塗るなどの措置をとる、とされています。裏を返せば、軒やけらばの出を確保できれば塗り壁はぐっと有利になるということです。

本家をそのまま真似ないほうがいい理由はここにあります。乾いた地中海では軒の浅い箱型も成立しますが、雨の多い日本では軒を出し、サッシ上に水切りを入れ、換気フードを目立つ面から外し、足元は犬走りや砂利で泥はねを防ぐ——この積み重ねが10年後の白さを決めます(軒の深い平屋のメリットとは?)。

05やりすぎない南欧風|素材は3つまで、見せ場は一点

南欧風は、要素を足すほど「テーマパークのような家」に近づいてしまう難しさがあります。失敗を避けるコツはシンプルで、使う素材を3つまでに絞ること。白い塗り壁、瓦、そして木かアイアンのどちらか——これだけで十分に南欧の空気は出ます。

アンティーク調レンガの敷き込みとガラスキューブを添えたアプローチ。四国中央市の南欧風住宅の外構
アンティーク調レンガのアプローチ(四国中央市・当社施工)
道路から見た四国中央市の南欧風住宅。段違いに重なる瓦屋根の新築2階建て注文住宅
段違いに重なる屋根が、横から見た表情をつくる

アーチも同じです。玄関ポーチに一箇所あれば主役として効きますが、窓にも室内にも繰り返すと途端に過剰になります。見せ場は一点、残りは静かに——和モダンでもシンプルモダンでも変わらない作法です。社内研修で建物を見て歩く建物探訪ツアー(社内研修)のレポートでも、毎回そのことを考えさせられます。

仕上げは外構と植栽です。オリーブやユーカリなど乾いた印象の緑を添え、アプローチにアンティーク調のレンガや乱形石を敷くと、建物だけでは出せない奥行きが生まれます。外構まで含めて南欧風は完成する——そう考えておくと予算配分を誤りません。

DAIYAHOMEならどうか

DAIYAHOMEは、規格プランから選ぶのではなく一邸ごとにゼロから設計する完全自由設計の工務店です。シンプルモダン・和モダン・ホテルライク・西海岸風とならんで、南欧風も手がけてきたテイストのひとつ。この記事の写真も、すべて当社の施工事例で撮影した実写真です。

外壁・瓦・玄関ドア・タイルといった色や建材、メーカーはほぼすべての選択肢から選んでいただけます(選んだものにより金額は変わります)。「この瓦の色が好き」「この白がいい」という出発点から設計を組み立てられるのは、標準仕様の中から選ぶ家づくりとの大きな違いです。

外観の検討には時間がかかります。当社は契約前の打合せを何度でも無料で行い、プランを固めてからご契約いただきます(契約後も回数に制限はありません)。設計は社内の一級建築士が担当し、瓦の緊結仕様や軒の出といった「写真に写らない部分」までご説明します。施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。憧れの外観を「10年後もきれいなまま」に落とし込むお手伝いをします。

Qよくある質問

南欧風の家はメンテナンスが大変ですか?
「南欧風だから大変」ということはありません。手が掛かるかどうかを決めるのは、テイストではなく外壁材の種類と雨の当たり方です。塗り壁は仕上げ材によって必要な手入れが変わり、雨が当たり続ける面ほど傷みやすくなります。軒やけらばの出を確保し、サッシまわりの水切りや換気フードの位置に気を配っておけば、白い外壁でも日常的な負担は大きく変わりません。
愛媛でも瓦屋根は台風に耐えられますか?
現在の新築であれば、瓦は強風を前提とした留め方で葺かれます。2019年の房総半島台風を受けて告示が改正され、2022年1月1日からは「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に沿ったガイドライン工法が告示基準に位置づけられました。従来は軒・けらば・むねの一部だけが緊結の対象でしたが、改正後は平部まで含めたすべての瓦が対象です。緊結の方法は瓦の種類・部位・基準風速ごとに決められており、愛媛県の基準風速は全域で34m/sとされています。
平屋でも南欧風にできますか?
できます。むしろ平屋は屋根面が大きく見えるため、瓦の表情がそのまま家の印象になり、南欧風との相性は良いといえます。DAIYAHOMEは施工実績の多く(7割超)が平屋で、白い塗り壁と洋瓦でまとめた平屋の実例もあります。横に長い外観になるぶん、窓の割り付けと玄関まわりの見せ場を一点に絞ると、間延びせずにまとまります。
白い外壁は汚れが目立ちませんか?
純白に近いほど雨だれは目立ちやすくなります。実際の南欧風では、わずかに黄みやグレーを含んだアイボリー系を選ぶことが多く、これだけでも印象はかなり変わります。あわせて、軒とけらばの出を確保する、サッシ上に水切りを設ける、換気フードを人目につく面に出さない、外壁の足元は犬走りや砂利で泥はねを防ぐ——といった設計段階の工夫が効きます。
まとめ
  • 南欧風は白〜アイボリーの塗り壁・素焼き調の瓦・木かアイアンの3要素でほぼ決まる
  • 塗り壁は漆喰/モルタル+意匠性塗材/塗り壁調サイディングの3択。白の温度とコテ跡の大きさが質感を決める
  • 2022年1月1日から、新築の瓦屋根は平部まで含めすべての瓦を緊結(ガイドライン工法が告示基準)
  • 愛媛の基準風速は全域34m/s。瓦の種類によっては基準風速で選べない場合がある
  • 長持ちの鍵は軒の出と雨仕舞い。本家の軒の浅さはそのまま真似ない

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【本記事について】2026年11月時点の情報に基づいて作成しています。瓦屋根の緊結基準・ガイドライン工法・被害状況は国土交通省「令和元年房総半島台風を踏まえた建築物の強風対策」、基準風速は愛媛県(建築住宅課)「風圧力(地表面粗度区分・基準風速)」、しっくいの外壁使用上の留意点は新潟県「既調合しっくい塗り標準仕様書」をもとにしています。制度・基準は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイト等でご確認ください。掲載写真はすべて当社の施工事例・施工現場で撮影した実際の写真です。デザインの傾向に関する記述は一般的な整理であり、すべての南欧風住宅に当てはまるものではありません。

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