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基礎の防湿シートとは?厚み・役割と破れていたときの考え方|愛媛の注文住宅

2026.10.20

基礎の防湿シートとは?厚み・役割と破れていたときの考え方|愛媛の注文住宅DAIYAHOME

「現場を見に行ったら、基礎の地面いっぱいに黒いシートが敷かれていた。あれは何だろう?」——基礎工事の工程写真や現場見学で、はじめて目にして気になった方も多いのではないでしょうか。なかには「防湿シートが破れていた」という話を見かけて、不安になった方もいらっしゃるかもしれません。

基礎はコンクリートを打つと見えなくなる部分です。だからこそ、工程の意味を知っておくと現場での会話がぐっと楽になります。この記事では愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、基礎の防湿シート(防湿フィルム)の役割・厚みの基準・破れを見つけたときの考え方を、公的な基準をもとに整理します。

結論

防湿シートは、地面から上がってくる水蒸気を止めるために敷くフィルムです。住宅金融支援機構【フラット35】の耐久性基準では、床下全面に厚さ0.1mm以上・重ね幅300mm以上で敷く方法が示されています。ベタ基礎ではこの上に鉄筋コンクリートの底盤が重なるため、小さな破れが即座に床下の湿気に直結するとは考えにくい一方、現場では補修してから打設するのが一般的です。気になったら、見えなくなる前の配筋検査のタイミングで聞いてみてください。

01基礎の防湿シートとは?地面と家の間に入る一枚

防湿シート(防湿フィルム)は、基礎をつくる前の地面に敷く、ポリエチレンなどの樹脂フィルムです。砕石を転圧して平らにした地面の上に、全面に敷き広げます。ねらいはひとつ、土から出てくる水蒸気を建物側へ入れないこと。土はつねに水分を含んでいて、晴れた日でも地面からは水蒸気が立ち上がっています。それを止める一枚が、この黒や透明のフィルムです。

法律の側から見ても、地面をふさぐことは湿気対策として位置づけられています。建築基準法施行令第22条は、最下階の居室の床が木造の場合、床の高さを直下の地面から45cm以上とし、外壁の床下部分には壁の長さ5m以下ごとに面積300c㎡以上の換気孔を設けることを求めています。ただし「床下をコンクリート、たたきその他これらに類する材料で覆う場合」はこの規定の対象外とされています。つまり法令も、床下の湿気対策を「換気で逃がす」か「地面をふさぐ」かの両面でとらえているわけです。

呼び方は現場によってまちまちで、防湿シート・防湿フィルム・ポリシートなどと言われます。規格としてはJIS A 6930「住宅用プラスチック系防湿フィルム」があり、住宅の防湿用として作られたフィルムであることの目安になります。現場用語のちがいが気になる方は、新人が躓いた建築用語|基礎工事編もあわせてご覧ください。

02厚みと重ね幅の目安|0.1mm以上・重ね300mm以上

「0.1mm」と聞くと、ずいぶん薄く感じるかもしれません。これは住宅金融支援機構【フラット35】技術基準のご案内(2026年10月版)に示された、床下防湿の方法のひとつです。要点を図にすると次のようになります。

防湿フィルムを敷く場合の基準(フラット35 技術基準のご案内 2026年10月版)地面(砕石を転圧した面)重ね重ね幅 300mm 以上押さえ(コンクリートまたは乾燥した砂)厚さ 50mm 以上フィルムの厚さ:0.1mm 以上(床下全面に敷きつめる)※別の方法として、床下全面にコンクリートを打設して覆う方式も示されています(厚さの規定は資料の版により異なります)
薄いフィルムでも、重ねを大きく取り、動かないよう押さえることで湿気の通り道をふさぐ

示されている数値は、床下全面に厚さ0.1mm以上の防湿フィルムを敷きつめ、重ね幅は300mm以上とし、フィルムの全面をコンクリートまたは乾燥した砂で押さえ、押さえの厚さは50mm以上とするものです。もうひとつの方法として、床下全面にコンクリートを打設して覆う方式も示されています(コンクリートの厚さは資料の版によって記載が異なるため、着工前に最新の公式資料で確認するのが確実です)。

ここで大事なのは、湿気を止める性能は「厚み」だけで決まらないということ。水蒸気はつなぎ目やすき間から回り込むので、重ねを大きく取り、押さえてずれないようにする——この手順の方が効きます。実際の現場で基準より厚手のフィルムが使われることがあるのも、施工中に破れにくくするためです。

03ベタ基礎と布基礎で、役割の重さが変わる

同じ防湿シートでも、基礎の形式によって「どれくらい主役なのか」が変わります。

ベタ基礎鉄筋コンクリートの底盤地面・砕石青線=防湿シート(地面の全面)シート+コンクリートの二重構え布基礎立ち上がりは帯状・内側は土が残る地面・砕石青線=防湿シート(押さえのコンクリート等)防湿の主役はシート側※模式図です。実際の寸法・配筋・断熱の位置は設計図書によります
ベタ基礎は底盤そのものが面でふたをする。布基礎は立ち上がりの内側に地面が残る

ベタ基礎では、砕石を転圧して防湿シートを敷き、その上に配筋してコンクリートを打ちます。できあがると、地面は鉄筋コンクリートの底盤で面として覆われます。つまり「シート+コンクリート」の二重構えです。

一方の布基礎は、基礎が帯状に立ち上がる形式で、囲まれた内側の地面は基本的に土のまま残ります。ここでは防湿シートと押さえのコンクリート(防湿土間)が湿気対策の主役になります。同じ「防湿シートが入っているか」という質問でも、基礎の形式によって答えの重みが違う、ということです。

西条市の和風平屋の広い土間。石調タイルの床と桧の腰板張りで、掃き出し窓から土足のまま出入りできる
完成後の土間(西条市・当社施工)。地面からの湿気は防湿層と基礎のコンクリートで止め、その上に床の仕上げがのる

04破れていたときの考え方|見えなくなる前に聞く

防湿シートは、敷いたあとに職人が歩き、鉄筋を組み、コンクリートを流す——人と材料が上を行き交う場所にあります。そのため、小さな穴や破れが生じることは珍しくありません。見つけたときは、次の順番で考えると落ち着いて判断できます。

① 程度を見る

数センチの穴と、大きく裂けて土が広く露出している状態は別ものです。前者と後者を同じ心配の仕方で見ると、判断を誤りやすくなります。

② 補修の方法を聞く

一般的には、専用のテープや同じフィルムの重ね張りで補修してからコンクリートを打設します。ベタ基礎では上に鉄筋コンクリートの底盤が重なる構成になるため、小さな破れがそのまま床下の湿気に直結するとは考えにくい一方、直せる工程のうちに直しておくのが現場の作法です。「どう直すか」を具体的に説明してもらいましょう。

③ 写真を残してもらう

コンクリートを打ってしまえば、もう見えません。だからこそ配筋検査のタイミングが確認のチャンスです。気になった箇所は、是正後の写真を残してもらうと後から振り返れます。基礎まわりでは人通口や基礎と水切りのすき間も同じタイミングで見られる部分です。

051年目の床下が湿りやすい本当の理由

最後に、意外に知られていない話をひとつ。新築1年目の床下が湿りやすいのは、必ずしも地面からの湿気だけが理由ではありません。

国立保健医療科学院の資料では、竣工直後の基礎コンクリートは含水率が高く、床下の高湿化と真菌(カビ)増殖の原因となりうることが指摘されています。コンクリートは水を練り混ぜてつくる材料ですから、打ったばかりの基礎はそれ自体が大量の水分を抱えているのです。

つまり床下の湿気対策は、地面をふさぐ(防湿)ことと、こもった空気を動かす(換気)ことの両輪で考える必要があります。床下の空気の通り道については基礎パッキンとは?床下の換気と土台を守るしくみで解説しています。

濃いグレーの外壁に木目の玄関ドア、深い軒と木目の軒天が水平にのびる平屋の外観
完成した平屋(当社施工)。基礎の防湿も床下の換気も、仕上がってしまえば見えない部分。だから工程のうちに確かめておく
DAIYAHOMEならどうか

DAIYAHOMEでは、基礎断熱を主に採用しています(ご要望に応じて床断熱も選べます)。基礎断熱の家では床下が室内側の空気とつながるため、「空気を動かす」計画がより大切になります。そこで換気は、第一種熱交換換気のマーベックス「澄家」と第三種ダクト式の「ルフロ400」を、お住まいごとに使い分けています。いずれも基礎の中まで空気を動かす「基礎内換気」を徹底できることを理由に選んだ機種です。基礎の工程を実際の現場でご覧いただける断熱等級7の平屋・黒河邸 建築中レポートも公開しています。

地面側の対策としては、スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)による地盤調査を行い、地盤保証20年。シロアリ対策は薬剤散布・保証5年です(保証内容の詳細はご相談時にご説明します)。

そして、この記事のような現場の言葉こそ、打合せで遠慮なく聞いていただきたい部分です。DAIYAHOMEは打合せの回数に制限がなく、何回でも無料。社内に一級建築士が在籍しており、「あの黒いシートは何ですか」という素朴な疑問にも、図面と現場を照らし合わせてお答えします。施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。一生に一度の家づくりを、一件ずつ親身に伴走します。

Qよくある質問

基礎の防湿シートとは何ですか?
基礎をつくる前の地面に敷く、ポリエチレンなどの防湿フィルムのことです。土から出てくる水蒸気が床下や基礎コンクリートへ入るのを抑える「湿気の止め板」の役割を持ちます。現場では防湿シート・防湿フィルム・ポリシートなど呼び方が混在しますが、同じものを指しています。JIS A 6930「住宅用プラスチック系防湿フィルム」という日本産業規格もあります。
防湿シートの厚みや重ね幅に基準はありますか?
住宅金融支援機構【フラット35】技術基準のご案内(2026年10月版)では、床下全面に厚さ0.1mm以上の防湿フィルムを敷き、重ね幅は300mm以上、フィルムの全面をコンクリートまたは乾燥した砂で押さえ、押さえの厚さは50mm以上とする方法が示されています。実際の現場では、施工中に破れにくいよう基準より厚手のフィルムが使われることもあります。適用する基準や仕様書の版によって数値が異なるため、着工前に最新の公式資料で確認するのが確実です。
現場で防湿シートが破れていたらどうすればよいですか?
まず破れの程度を確認し、現場監督に補修方法を聞いてください。配筋作業や歩行で小さな穴があくことはあり、一般には専用テープやフィルムの重ね張りで補修してからコンクリートを打設します。ベタ基礎では防湿シートの上に鉄筋コンクリートの底盤が重なる構成になるため、小さな破れがそのまま床下の湿気に直結するとは考えにくい一方、土が大きく露出するような破れは補修の対象です。コンクリートを打つと見えなくなる部分なので、配筋検査のタイミングで確認し、是正後の写真を残してもらうと安心です。
ベタ基礎なら防湿シートは不要ですか?
不要と言い切れるものではありません。【フラット35】の耐久性基準では、床下の防湿措置として「防湿フィルムを敷きつめる方法」と「床下全面にコンクリートを打設する方法」のいずれかが示されており、どちらを採るかは基礎の形式や適用する基準によります。ベタ基礎は底盤のコンクリートが地面を面で覆いますが、打設前の地面にフィルムを敷くことで、土の水分がコンクリートに入るのを抑えるねらいもあります。仕様書でどちらの方法を採用しているか、着工前に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
  • 防湿シート(防湿フィルム)は、地面から上がる水蒸気を止めるために地面の全面に敷く一枚
  • 【フラット35】技術基準では厚さ0.1mm以上・重ね幅300mm以上・押さえ50mm以上という方法が示されている
  • 性能は厚みだけでなく重ねと押さえで決まる。つなぎ目の処理が肝心
  • ベタ基礎は「シート+底盤コンクリート」の二重構え、布基礎はシートが防湿の主役
  • 破れは程度を見て、補修方法を聞いて、是正後の写真を残す。配筋検査が確認のチャンス
  • 新築1年目の床下の湿気はコンクリート自体の水分も要因。防湿と換気の両輪で考える

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【本記事について】2026年10月時点の情報に基づいて作成しています。床下防湿の数値は住宅金融支援機構【フラット35】技術基準のご案内(2026年10月版)および在来木造、枠組壁工法及び丸太組構法の耐久性基準、床の高さ・換気孔の規定は建築基準法施行令第22条、フィルムの規格はJIS A 6930「住宅用プラスチック系防湿フィルム」、竣工直後の基礎コンクリートの含水に関する指摘は国立保健医療科学院の資料をもとにしています。基準・制度は変更される可能性があるため、最新情報は必ず公式サイト等でご確認ください。破れの補修可否や施工方法の判断は現場の状況によって異なります。実際の工事については施工会社にご確認ください。掲載写真はすべて当社の施工事例・施工現場で撮影した実際の写真です。

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