地盤調査で改良が必要と言われたら?費用の目安と工法の選び方|愛媛の注文住宅
2026.09.13
土地が決まり、いよいよプランの打合せ——というタイミングで届く「地盤調査の結果、改良工事が必要です」という連絡。金額を聞いて、思わず言葉に詰まってしまった。そんなご相談を、私たちもよくいただきます。
この記事では、愛媛の工務店DAIYAHOMEが、地盤調査で何がわかるのか、改良が必要と判断される理由、工法ごとの費用の目安を、法令と公開データをもとに整理します。予算の見通しを立てるための材料としてお使いください。
地盤改良の要否は、土地の良し悪しではなく「地盤の強さ」と「建てる建物」の組み合わせで決まります。基礎の形は法令(告示)で地盤の許容応力度ごとに定められており、工事費は工法によって30万円台から200万円前後まで幅があります。だからこそ、土地を探す段階から「改良費が出るかもしれない」と資金計画に織り込んでおくことが、いちばんの備えになります。
01地盤調査で何がわかる?SWS試験という標準的な調べ方
戸建て住宅の地盤調査で最も広く使われているのが、スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)です。先端がドリル状になったロッドに荷重をかけ、地面にねじ込みながら「どれくらいの力で、どれだけ沈むか」を深さごとに記録していきます。
この試験方法はJIS A 1221として規格化されています。2020年の規格改正までは「スウェーデン式サウンディング試験」と呼ばれていた試験で、名称が変わっただけで中身は同じもの。略称の「SWS試験」も変わりません。古い資料と新しい資料で呼び名が違うのは、このためです。
調査では通常、建物が建つ範囲の四隅と中央の5か所程度を測ります。同じ敷地でも場所によって強さが違うことがあり、「敷地の中でどこが弱いか」まで見えてくるのがこの調査の価値です。このデータから地盤の強さ(長期許容応力度)を算定し、基礎の形と改良の要否を決めていきます。

02基礎の形は地盤が決める|告示が定める3つの区分
「基礎の形は好みで選べるのでは?」と思われるかもしれませんが、実は法令で枠が決まっています。建築基準法施行令第38条を受けた平成12年建設省告示第1347号が、地盤の長期許容応力度に応じて選べる基礎の種類を定めているのです。
つまり、調査の結果が20kN/㎡を下回ると、杭や地盤改良を前提とした設計にせざるを得ないということ。工務店が意地悪をしているわけでも、余計な工事を勧めているわけでもなく、法令に沿って基礎を決めた結果なのです。逆に30kN/㎡以上が確認できれば、改良なしで布基礎という選択肢まで開けます。
ベタ基礎と布基礎の違いそのものについては、新人が躓いた建築用語|基礎工事編でやさしく解説していますので、あわせてご覧ください。
03地盤改良の3工法|深さで決まる選び方と費用の目安
地盤改良と一口に言っても、住宅で使われる工法は大きく3つ。選び方を決めるのは「弱い層がどこまで続いているか」です。深いほど大がかりになり、費用も上がります。
表層改良は、弱い層が地表から2m程度までのときに、その範囲の土にセメント系の固化材を混ぜて締め固め、面全体で建物を支える工法。3つの中では最も費用を抑えられます。柱状改良は、弱い層が2〜8m程度続くときの選択肢で、固化材でつくった柱状の改良体を地中に並べて支えます。住宅ではこの工法になるケースが少なくありません。
小口径鋼管杭は、硬い地盤(支持層)が深い位置にあるときに、鋼管をそこまで打ち込んで支える工法です。30m程度の深さまで対応できる工法もあり、3つの中では最も強固ですが、費用も上がります。
注目していただきたいのは、工法が一段変わるだけで数十万円単位で金額が動くということ。「地盤改良で100万円」という話がよく出るのは、住宅で柱状改良が選ばれることが多いからです。
04「改良が必要」と言われたら確認したい3つのこと
① 調査報告書の中身を見せてもらう
まず、金額より先に調査報告書そのものを見せてもらいましょう。どの測点で、どの深さに、どれくらい弱い層があったのか。「5か所のうち1か所だけが弱い」のか「敷地全体が弱い」のかで、話の性質は変わります。報告書を一緒に開いて説明してくれるかどうかは、会社を見極める材料にもなります。
② 工法の選定理由を聞く
次に、なぜその工法なのかを確認します。弱い層の深さから見て妥当か、もっと浅い工法では届かないのか。前章の深さの目安が、説明を聞く軸になります。納得できなければ、別の会社に調査データを見てもらうこともできます。
③ 建物の計画で変えられないか相談する
意外と知られていませんが、建物の側を調整して改良費が変わることもあります。建物の配置を敷地内で少しずらす、重い屋根材を軽いものに見直す、といった工夫で地盤への負担が変わるためです。もちろん万能ではありませんが、設計とセットで考えられる工務店なら相談する価値があります。

05土地探しの段階からできる備え|愛媛で知っておきたいこと
地盤改良費がつらいのは、金額そのものより「土地を契約したあとに判明する」ことです。だからこそ、土地を探している段階で当たりをつけておくと心構えが変わります。
手がかりになるのが、国土地理院が公開している地形分類の情報です。その土地が山地・台地・低地のどれにあたるか、かつて川が流れていた跡(旧河道)ではないか、人の手で盛土された造成地ではないか——といった「土地の成り立ち」を、誰でも地図上で確認できます。旧河道や埋め立てられた谷は、一般に軟弱な地盤が残りやすい場所とされています。
愛媛の平野部も、川が運んだ土砂でできた土地が広がります。西条市の名水「うちぬき」は、鉄管を地下15〜20mほど打ち込むだけで地下水が自噴する珍しい地域の特徴ですが、地下水位の高さは工法の選定で配慮が必要になることもあります。同じ市内でも、少し離れれば土地の条件はまったく違うのです。
資金面では、地盤改良費を「予備費」として資金計画に入れておくのが現実的な備えです。土地から探す場合の資金の流れはつなぎ融資とは?注文住宅でかかる利息・手数料で整理しています。
DAIYAHOMEでは、地盤調査にスクリューウエイト貫入試験(SWS試験・JIS A 1221)を実施し、その結果をもとに基礎の設計と改良の要否を判断しています。あわせて地盤保証20年をお付けしています(保証内容の詳細はご相談時にご説明します)。
そしてもうひとつ、地盤の話でお役に立てるのが土地探しからのワンストップです。大屋不動産株式会社は不動産事業部(宅地建物取引業 愛媛県知事(15)第852号)を持ち、住宅事業部であるDAIYAHOMEと同じ会社の中で連携しています。土地の紹介と建物の設計が別会社だと「土地を買ってから改良費が判明する」流れになりがちですが、同じ社内なら土地を見る段階から建物の計画と資金の見通しをあわせて考えられます。

施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。打合せは回数制限なし・何度でも無料ですので、「この土地、地盤は大丈夫だろうか」という段階のご相談も遠慮なくお持ちください。1970年の創業から50年以上、地域で家づくりを続けてきた目でご一緒に土地を見ます。
Qよくある質問
地盤改良は必ず必要になりますか?
地盤改良の費用はどれくらいかかりますか?
地盤改良をすれば地震に強い家になりますか?
地盤改良が必要と言われた土地は買わない方がいいですか?
- 住宅の地盤調査はSWS試験(JIS A 1221)が標準。2020年に「スウェーデン式サウンディング試験」から名称が変わった
- 基礎の形は法令で決まる。長期許容応力度20kN/㎡未満は基礎ぐいが前提、30kN/㎡以上なら布基礎も選べる
- 工法は弱い層の深さで決まる。表層改良(〜2m)・柱状改良(2〜8m)・小口径鋼管杭(深い支持層)
- 費用の目安は30坪で30万〜200万円と幅が大きい。工法が一段変わると数十万円単位で動く
- 備えは土地探しの段階から。地形分類で土地の成り立ちを確認し、資金計画に予備費を