ランドリールームは必要?室内干しスペースの考え方|愛媛の注文住宅
2026.10.02
「ランドリールーム、つくったほうがいいですか?」——間取りの打ち合わせで、ここ数年とくによく出てくるご質問です。雨の日も花粉の日も、夜に洗って朝に取り込む暮らしにも対応できる。便利そうですが、1〜3畳のために他の部屋を削ることにもなります。
この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、「必要かどうか」の判断軸と、室内干しスペースの現実的な広さ・湿気対策を、施工事例の実写真とあわせて整理します。
ランドリールームが必要かは、「洗う・干す・たたむ(しまう)」のどこまでを一か所で終わらせたいかで決まります。干す量が少なければ洗面脱衣室に物干しバー1本で足りることもあり、毎日まとまった量を室内に干すなら独立した部屋が効きます。そしてどちらを選んでも、室内干しは「水分を家に持ち込む」こと——換気と除湿の置き場所まで含めて設計するのが成功の分かれ目です。
01ランドリールームとは?「必要か」は3つの作業で決まる
ランドリールームとは、洗濯にまつわる作業をまとめて行う部屋の呼び名です。ただ定義はあいまいで、思い描くものは人によってかなり違います。打ち合わせではまず、洗濯という家事を3つの作業に分けて考えていただきます。
①洗う(洗濯機・洗剤置き場・つけ置きのシンク)/②干す(物干しバー・除湿機・サーキュレーター)/③たたむ・しまう(作業カウンター・収納・アイロン)。この3つのうち、いくつを同じ場所で終わらせたいか——それがそのまま必要な広さになります。

①だけなら従来どおり洗面脱衣室で足ります。①+②なら、洗面脱衣室を少し広くして物干しバーを足すのが現実的。①+②+③まで一か所でやりたい——そうなったときに、はじめて「独立したランドリールーム」が答えになります。
逆に言えば、「流行っているから」でつくると失敗しやすい部屋でもあります。乾燥機が主役の暮らしなら、その面積をLDKや収納に回すほうが満足度が高いことも。
02室内干しは水分を家に持ち込む|換気とセットで考える
見落とされがちなのが湿気です。洗濯物が乾くというのは、衣類の水分が部屋の空気へ移ること。つまり室内干しは、その水分を家の中に持ち込む行為でもあります。
パナソニックが公開している比較では、自然乾燥や扇風機だけで部屋干しをすると室内の湿度が最大で約20%上昇し、10時間たっても10%以上高いままだったとされています。衣類乾燥除湿機を使った場合は、約4時間で湿度40〜60%におさまったとのことです。
住宅の居室には、2003年7月施行の改正建築基準法により換気回数0.5回/h以上の24時間換気設備が義務づけられています。ただしこれは化学物質対策の基準で、洗濯物1回分の水分を短時間で処理する想定の数値ではありません。
だからこそ計画段階で決めたいのが設備の「置き場所」です。除湿機やサーキュレーターを置く位置にコンセントがあるか、給気と排気が部屋を通り抜ける向きか。図面の段階なら、コンセント1か所を足すだけで済みます。愛媛の気候との付き合い方は愛媛の気候に合う家とは?瀬戸内の暑さと湿気への対策もご覧ください。
03生乾きのにおいの正体|間取りでできること
もうひとつの悩みが、あの独特な生乾きのにおいです。花王が2022年に発表した研究報告では、においのある衣類にモラクセラ属細菌などが高い頻度で見られたことが示されています。


間取りだけでにおいは消せません。けれど濡れている時間を短くするという一点に絞れば、設計でできることは3つあります。
風が通り抜ける位置に干せるか。行き止まりの奥より、窓・ドアで風の通り道をつくれる場所が有利。間隔を空けられるか。竿が短くて密集すると、そこだけ乾きません。除湿機を置けるか。いちばん確実なのは機械で水分を回収することです。
当社は換気方式として、マーベックスの第一種熱交換換気「澄家」と第三種ダクト式の「ルフロ400」を住まいに応じて使い分けています。基礎断熱を主に採用しているため、床下まで含めて空気を動かせることを重視した選定です(仕組みは第一種熱交換換気システムとは?メリットと電気代で解説)。仕様を全公開している断熱等級7の平屋・黒河邸 建築中レポートでも、断熱・気密と換気の組み合わせをご覧いただけます。
04広さの目安|物干し竿の長さから逆算する
「何畳あればいいですか」には、干したい竿の長さから逆算するのが確実です。室内用の物干しは伸縮式が多く、たとえば川口技研「ホスクリーン」の室内用物干し竿QL-15は全長950〜1,540mm・目安耐荷重15kgという仕様です。
この1.5m級の竿を基準にします。木造住宅でよく使う910mmモジュールなら、2畳=約1.82m×1.82m(約3.3㎡)、3畳=約1.82m×2.73m(約5.0㎡)。竿を2本並べ、洗濯機と人が通る幅を残すと、次のような姿です。
| 広さ | 入るもの | 向いているご家族 |
|---|---|---|
| 物干しバー1本 (兼用) |
洗面脱衣室に竿を1本足すだけ | 乾燥機が主役。干すのはタオル・部屋着が中心 |
| 2畳 約3.3㎡ |
洗濯機+竿2本+通路 | 室内干しは毎日するが、たたむのはリビングでという方 |
| 3畳 約5.0㎡ |
+作業カウンター・収納棚・除湿機 | 洗う→干す→たたむ→しまうを一室で完結させたい方 |
なお「しまう」場所まで考えると、収納との距離が効いてきます。ファミリークローゼットの間取りとは?設置場所と広さの目安とあわせてどうぞ。
05独立させる?兼用にする?3つのパターン
実際の間取りは、次の3パターンのどれかに落ち着くことが多いです。


①洗面脱衣室と兼用にする。面積効率がよく動線も短い。ただし入浴と干す時間が重なると使いにくく、湿気もこもりやすいので換気の計画が重要です。
②洗面と脱衣を分け、脱衣+ランドリーにする。来客中でも洗面台を気兼ねなく使ってもらえ、家族は洗濯に集中できる。近年とくに人気の形です。
③独立したランドリールームにする。干しっぱなしにできる気楽さが価値。勝手口やバルコニーに続けられると、晴れた日は外干しと使い分けられます。当社の施工実績は多く(7割超)が平屋ですが、平屋は上下移動がないぶん「洗って干してしまう」の一周を短くまとめられます。
共通する注意点は、干した洗濯物の「向こう側」に通る動線をつくらないこと。濡れた服をかき分けて通る場所になると、数か月で使いづらい部屋になります。家事動線全般は愛媛の注文住宅|家事ラク間取り6選もご参考に。
ランドリールームは、暮らし方が人によっていちばん違う部屋です。洗濯の回数、干す量、たたむ場所——正解はご家族ごとに違います。だからこそDAIYAHOMEでは、ご契約前に何度でも間取りの打ち合わせを重ね、プランを固めてからご契約いただきます(回数制限なし・何回でも無料)。

「2畳のつもりが、たたむカウンターも欲しくなった」——そんな気づきが途中で出るのは自然なこと。契約前にそこまで詰めるので、契約後に間取り変更が出て追加費用が膨らむことが起きにくい進め方になります(契約後の変更は都度お見積り。ご契約後も打ち合わせ回数に制限はありません)。
棚の高さ、物干しバーの位置と本数、面材の色——当社は規格プランから選ぶ家づくりではなく、色・建材・メーカーをほぼすべての建材から選べる完全自由設計です(選んだものにより金額は変わります)。施工エリアは西条市・新居浜市・四国中央市・松山市。1970年創業の地域工務店として、一邸ずつ親身に伺います。
Qよくある質問
ランドリールームは本当に必要ですか?
室内干しのスペースはどれくらいの広さが必要ですか?
室内干しで部屋が湿っぽくなるのが心配です。対策はありますか?
生乾きのにおいは間取りで防げますか?
- ランドリールームが必要かは「洗う・干す・たたむ(しまう)」のどこまでを一か所でやるかで決まる
- 室内干しは水分を家に持ち込むこと。除湿機・サーキュレーターの置き場所とコンセントまで計画する
- 24時間換気(0.5回/h以上)は化学物質対策の基準。洗濯物の水分を抜く想定の数値ではない
- 広さは竿の長さから逆算。2畳=洗う+干す、3畳=たたむ・しまうまで入るのが目安
- 干した洗濯物の向こう側を通る動線をつくらない——使い勝手を左右する地味で大事なポイント