欠陥住宅にならないために|施工中に施主が見ておくべき7つのポイント
2026.10.18
「もし手抜き工事をされていたら、どうしよう」——家づくりの打ち合わせが進み、いよいよ着工が近づくころ、ふとそんな不安がよぎる方は少なくありません。工事は専門用語の世界で、図面を見てもどこが正しいのか判断がつきません。だからこそ、見えないところが気になります。
この記事では、愛媛県西条市の工務店DAIYAHOMEが、家づくりにどんなチェックが入っているのかと、施主が工事中に見ておくと安心できる7つのポイントを、現場写真とあわせてお話しします。
住宅の工事には、建築確認・完了検査(建築基準法)と、瑕疵保険の現場検査という公的なチェックが入ります。そのうえで施主にできるのは、工程の節目に現場へ足を運び、写真を残して、疑問を担当者に聞くこと。判定する必要はありません。見て、記録して、聞く。これだけで不安の大半は小さくなります。
01「欠陥住宅が心配」——その不安はどこから来るのか
不安の正体は、たいてい「見えないこと」です。基礎の鉄筋はコンクリートに埋まり、柱や梁は石膏ボードに隠れ、断熱材は壁の中に入ってしまう。完成した家の表面からは、中身が確かめられません。
実際にどれくらいのトラブルがあるのでしょうか。国土交通大臣指定の相談窓口「住まいるダイヤル」(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)の集計では、2024年度の新築に関する電話相談は11,682件。そのうち住宅トラブルに関する相談で「不具合あり」とされたのは74.6%でした。
数字だけ見ると不安になりますが、ここに含まれるのは建て直しが必要な重大な欠陥ばかりではありません。壁紙のすき間やドアの建て付けといった、引き渡し後に調整できる軽微なものも多く含まれます。大切なのは「ゼロにする」ことよりも、気になったときに相談できる相手と記録が手元にあることです。
02家づくりに入る3つの公的チェック
まず知っておきたいのは、住宅の工事が施工会社の自主性だけに委ねられているわけではない、ということです。新築には制度として次のチェックが入ります。
① 建築確認。着工前に、設計が建築基準法などに適合しているかを建築主事または指定確認検査機関が審査します。なお2025年4月の法改正でいわゆる「4号特例」が縮小され、木造2階建てなどは確認申請時に構造関係規定・省エネ関係規定の審査を受けることになりました。
② 完了検査。工事が終わったら、建築主は完了の日から4日以内に検査を申請し、検査に適合すると検査済証が交付されます(建築基準法第7条)。特定行政庁が工程を指定している場合は、工事の途中に中間検査(同法第7条の3)も行われます。
③ 瑕疵保険の現場検査。住宅瑕疵担保履行法により、新築住宅の事業者は保険への加入か保証金の供託が義務づけられています。保険に加入する住宅では、工事中に保険法人の検査員(建築士)が現場で施工状況を確認します。
つまり施主は、ゼロから自分で品質を保証する必要はありません。制度のチェックに「施主の目」をもう一枚重ねる——そう考えると、肩の力が抜けるはずです。
03施主が見ておくべき7つのポイント【着工〜上棟】
着工直後、敷地にロープで建物の位置を示す「地縄」が張られます。図面どおりの位置か、道路や隣地との距離は想定どおりか、玄関の向きは合っているか。基礎を打つ前なら調整の相談ができる、最後のタイミングです。「思ったより狭く見える」と驚く方が多いのですが、床がなく壁もない状態では実際より小さく感じるもの。不安なら担当者に寸法を一緒に確認してもらいましょう。
鉄筋はコンクリートの中に隠れてしまうため、見られるのはこの時期だけです。鉄筋の間隔が均等か、鉄筋の下にスペーサー(かぶり厚を確保する部材)が入っているか、ゴミや土がそのままになっていないか。細かい判定は検査員の仕事ですが、全体を数枚撮っておくだけでも記録として価値があります。用語は新人が躓いた建築用語|基礎工事編で整理しています。
打設直後のコンクリート表面に細かいひびが見えることがありますが、乾燥によるごく浅いものは構造上問題にならない場合がほとんどです。それより気にしたいのは養生。夏は急激な乾燥を防ぎ、冬は凍結を防ぐ手当てがされているか。シートがかけられているか、散水されているかを見て、気になれば担当者に聞いてみてください。
柱と梁が組み上がったあと、接合部には金物が取り付けられます。筋かいプレート、ホールダウン金物、羽子板ボルト——名前を覚える必要はありません。見るのは「ボルトが締まっているか」「金物が付いているか」という素朴な点で十分です。ここも壁ができる前しか見られません。


04施主が見ておくべき7つのポイント【断熱〜引き渡し】
住まいるダイヤルへの新築相談でも、雨漏りは上位にあがる不具合事象です。屋根の下葺き材(ルーフィング)や外壁の透湿防水シートは、上の段が下の段にかぶさるように重ねるのが基本。サッシまわりに防水テープが回っているかとあわせて、外壁が張られる前に一枚撮っておくと安心です。
断熱材は、入っていることよりすき間なく充填されているかが性能を左右します。配管やコンセントまわり、筋かいの裏など、形が複雑な場所ほど差が出ます。気密は目視では判断できないため、気になる方は気密測定の実施について担当者に聞いてみてください。測り方と数値の目安は気密測定とは?C値の測り方と目安で解説しています。
完成後の立ち会いでは、建具やサッシの開閉、水まわりの通水、コンセント・スイッチの位置と数、床や壁紙の傷を一つずつ確認します。焦らず時間をとってもらいましょう。検査済証、保証書、各設備の取扱説明書をそろえて受け取り、保管場所を決めておくことも忘れずに。床下点検口の位置も、このときに教えてもらうと後々ラクです(人通口とは?床下点検のための開口)。

05現場に行くときのマナーと、写真の残し方
見に行くときは、事前に担当者へ一報を入れるのが基本です。作業の状況によっては危ない日もあり、「この日のこの時間なら」と案内してもらえます。足元は動きやすい靴で、ヘルメットを貸してもらえるなら必ずかぶりましょう。小さなお子さんを連れていく場合は、足場や資材から離れた場所で。
疑問が出たときは、その場で職人さんに直接質問するのではなく、メモして担当者に聞くのが結果的にいちばん早く正確です。職人さんは手を止めることになりますし、担当者を通せば図面と照らして答えが返ってきます。「言いにくいことを言える窓口」が決まっていることが、家づくり全体の安心につながります。
写真は、スマートフォンで十分です。各工程で「全体が入る1枚」と「気になった部分の数枚」。日付が自動で記録されるので、撮るだけで工事の記録になります。何年か経って点検やメンテナンスを相談するときに、壁の中の配管や構造材の位置がわかる写真はとても役に立ちます。なお、工事中の様子をどこまで公開しているかは会社によって違います。当社では断熱等級7の実証住宅で仕様と工程を公開していますので、現場の雰囲気は断熱等級7の平屋・黒河邸 建築中レポートでご覧いただけます。
DAIYAHOMEは、1970年の創業から50年以上、西条市・新居浜市・四国中央市・松山市で家づくりをしてきた地域の工務店です。工法は在来軸組工法。設計は社内の一級建築士が担当し、制震ダンパーはご予算とご希望に応じて採用しています。多くのお住まいで耐震等級3を取得しています。
そして私たちがいちばん大切にしているのは、一生に一度の家づくりを、一件一件、親身に寄り添って進めることです。打ち合わせの回数に制限はなく、何度でも無料。契約前に間取りをじっくり固め、契約後も変わらず打ち合わせを重ねられます。そして営業担当は引き渡しまで変わりません。工事中に「これ、聞いてもいいのかな」と思ったことを、いつでも同じ人に聞ける——それが現場の不安をいちばん小さくすると考えています(契約後に営業担当が変わらない安心)。

引き渡したあとも終わりではありません。1年・2年・5年・10年の定期メンテナンスに伺い、その間も不具合のご連絡があればメンテナンス社員が無料で訪問します。建具の調整など社員が対応できる軽微な補修は無償、機器や部品の交換・専門業者の手配が必要なものは実費を頂きます。保証年数は瑕疵保険10年・地盤保証20年・シロアリ保証5年・設備保証10年で、保証内容の詳細はご相談時にご説明します。
Qよくある質問
素人の施主でも、工事中に見て意味はありますか?
工事中の家は、公的なチェックを受けていますか?
引き渡し後に不具合が見つかったら、誰が直すのですか?
現場に差し入れやお礼は必要ですか?
- 住宅には建築確認・完了検査(建築基準法第7条)と瑕疵保険の現場検査という公的なチェックが入る
- 2024年度の新築に関する電話相談は11,682件。不具合の相談自体は珍しくないが、軽微な調整で済むものも多い
- 施主が見るのは①地縄 ②配筋 ③打設・養生 ④構造金物 ⑤防水 ⑥断熱 ⑦完成確認の7つ
- 判定はしなくていい。見て、写真を残して、担当者に聞く——これで十分に意味がある
- 引き渡しでは検査済証・保証書・取扱説明書を受け取り、保管場所を決めておく